投稿一覧
- 2025年1月29日
- 2025年2月3日
『これからの男の子たちへ』太田啓子著の批評2
『これからの男の子たちへ』太田啓子著の批評1のつづきである。 『これからの男の子たちへ』太田啓子著の批評1 疑問点 潔癖にしすぎることによる弊害 次の疑問点は、子供の世界を、クリーンにしすぎていいのかというものである。いわば、倫理的に潔癖にしすぎてはいないかということである。 本書において、男の子だからという理由で、問題行為を放置することが、有害な「男らしさ」につながるのではないか、という主張がな […]
- 2025年1月28日
- 2025年2月3日
『これからの男の子たちへ』太田啓子著の批評1
『これからの男の子たちへ』という本を読んだ。内容は、旧来のステレオタイプ的な「男らしさ」の価値観がもたらす弊害について論じられている。 論じられている内容は、どれも原理的に正しく、そうあるべきだと思えるような内容になっていると思う。一方で、その原理的な正しさゆえに、理想論的な要素があるように思えた。また、やや著者個人の主観性に傾いているようにも思えた。 以下、本書の賛同できる点と疑問点を論じる。 […]
- 2024年11月15日
- 2024年11月15日
内田樹著『勇気論』第2章の批評と考察
今回は、内田樹著『勇気論』の第二章について考察する。 第一章はこちら↓ 内田樹著『勇気論』第1章への同意と反論 第二章の要約 この章も第一章と同じく、往復書簡(手紙のやり取り)の形式をとっている。 以下、その内容を要約する。 編集者の質問 編集者の疑問として、「勇気はどこから湧いてくるのか」というものがある。そして、その疑問に関連した自身の経 […]
- 2024年10月3日
- 2025年2月3日
「ビジュ」という言葉はなぜ気持ち悪いのか
「ビジュ」とは、ビジュアルを略した言葉であり、容姿(顔のみならず全体的な雰囲気やスタイルを含んでいる)と同じような意味である。この「ビジュ」という言葉は、若者の間でよく使われている一方で、この言葉が嫌いだったり、気持ち悪いと思う人も多いようだ。 実際、「ビジュ」という言葉について、批判的に論じている記事を読んだ。 その記事(以下、参照記事)では、「ビジュ」という言葉は、従来の言葉(たとえば「美人」 […]
- 2024年6月18日
- 2024年6月18日
ショートコンテンツがなぜ人気なのかについての考察
今回は、ショートコンテンツの人気について考察する。 ショートコンテンツとして念頭においているのは、TikTokやYouTube Shortといったプラットフォームに投稿されている1分未満の動画である。 ただ、このような動画コンテンツの他にも、ショートコンテンツ化されているものは多い。例えば、音楽においても、近年尺が短くなっているというデータがある(1)。スポーツでいえば […]
- 2024年6月17日
- 2024年11月15日
内田樹著『勇気論』第1章への同意と反論
内田樹著『勇気論』を読んだ。この本は、勇気についてを中心としつつも、各章は独立している。そのため、まずは第1章の内容についてまとめ、賛同と反論を論じる。 勇気論 内田樹著 posted with ヨメレバ 勇気論 Amazon Kindle 楽天ブックス 本書について 本書は、著者の内田と編集者の古谷 […]
- 2024年6月12日
- 2024年10月8日
コスパ思考は罪か 【ウルトラ・ニッチ書評】
浜田寿人著『ウルトラ・ニッチ』を読んだ。実に興味深く、2時間ほどで読了してしまった。 この本において、特に気になったのは、p.160-178にかけて、そしてその後も言及される、コストパフォーマンスや安売りに対する批判である。 コスパという言葉はダサいので、なくすべきだという主張までなされている。(p.165) 本記事では、その著者の主張をもとに、コスパとは […]
- 2024年6月11日
- 2024年6月12日
なぜKindle Unlimitedの本は、ダウンロードしても読まないのか
Kindle UnlimitedというAmazonがやっている電子書籍のサブスクサービスがあります。月額1000円弱で、対象の書籍が読み放題というものです。 私はこのサービスを利用していて、よく作品をダウンロードするのですが、ダウンロードしたものの、読んでいない本や読みきっていない本がかなりあることに気づきました。書店で買った本にも、積読状態の本は多くあるのですが、体感 […]
- 2024年5月18日
- 2024年5月18日
名探偵コナン 映画『100万ドルの五稜星』の批評
2024年公開の劇場版名探偵コナン『100万ドルの五稜星』の感想・批評をnoteにアップしました。 映画は、観ていて楽しかったですし、楽しませようという制作者の意図も伝わりました。 ただ、やはりストーリー的な問題点が多かった印象です。そのあたりの批評がメインになっています。 コナンの映画は毎年楽しみにしているので、その分内容が辛辣になったかもしれませんが、お許しください。