- 2025年4月30日
なぜ逆張りするのか、その心理の構造について考える
前回まで、何かを評価する際の他者の影響を中心に分析してきた。そこでの関心は、他者の評価に流され、他者の評価を自分の評価としてしまう心理であった。 この記事では、その応用として、「逆張り」の心理を分析する。逆張りは、一見他者の評価に流されていないようだが、実際は、他者の評価ありきの評価であることを論じる。 評価の構造 直接的評価と間接的評価 詳しくは、この記事にて論じている。 直接的評 […]
前回まで、何かを評価する際の他者の影響を中心に分析してきた。そこでの関心は、他者の評価に流され、他者の評価を自分の評価としてしまう心理であった。 この記事では、その応用として、「逆張り」の心理を分析する。逆張りは、一見他者の評価に流されていないようだが、実際は、他者の評価ありきの評価であることを論じる。 評価の構造 直接的評価と間接的評価 詳しくは、この記事にて論じている。 直接的評 […]
前回の記事では、何かを評価することについて分析し、他者の評価に流される理由を論じた。そこでは、自分自身で評価する直接的な評価と、別の誰かの評価によって評価する間接的な評価を分け、直接的な評価の重要性を論じた。 そう論じたものの、世の中には間接的な評価が多く存在し、それが重要な場合もある。その典型例が、芸術作品の鑑賞である。 この記事では、芸術作品の鑑賞を例にとって、間接的な評価を参考にしつつも、自 […]
最近では、レストランや映画など、あらゆるコンテンツにレビューサイトが存在する。そういったサイトは参考になるのだが、サイトのレビューに影響を受けやすくなってもいる。つまり、レビューという他者の評価に流されやすくなっているといえる。 このような他者の評価が溢れ、それに流されやすくなっている現代では、自分の意見ではなく、他者の意見で何かを評価するということさえ一般化しつつある。 この記事では、このような […]
この記事では、公共の場とは何か、公共の場がどのように変化しているのかついて考え、公共の場とテロの関係、公共の場からテロがなくなり、迷惑系が出現するメカニズムについて考える。 公共の場の変化 近年、公共の場の性質が変化している。 公共の場とは、たとえば、電車のなかや、道端などの不特定多数の互いに見知らぬ人々が多く存在する場所のことである。そして、そこにいる人々のまとまりを「集団」とここ […]
ヨシタケシンスケ著の絵本『りんごかもしれない』を読んだ。 この絵本は、絵が可愛く、発想が面白いため、子供から大人まで楽しめる。また、読み返すたびに発見があるのだ。 そんな『りんごかもしれない』を、ここでは哲学的に読んでみようと思う。 りんごかもしれない posted with ヨメレバ ヨシタケシンスケ著 Amazon 楽天ブックス 『りんごかもしれない』の内容 この絵 […]
世の中には多くのブランドが存在する。そして、そのブランドを求める人をブランド志向であるという。このブランド志向とは何なのか、そして、その心理について論じ、ブランド志向の将来について予測する。 ブランド志向とは ここでは、ブランド志向を、「それがブランド品である」という理由で高く評価し、欲しがること、と捉える。 ブランドの品は、品質が高い傾向にあると思われるため、その品質を求める人もい […]
東京タワーやスカイツリー、あるいは高層ビルやタワーマンションまで、人は高い建物に登りたがる。その理由は、そこからの景色だ。街を一望できるその景色を求めて、人は高いお金を払うのである。では、一体なぜ人は高いところからの眺望を求めるのか。 眺望とはなんなのか 高いところから街を見下すことの何が面白いのか。展望台にいる人々の会話を聞くと、「ここからでも富士山見えるんだ」とか「あそこが新宿か […]
リベラルとは優等生、あるいは学級委員長な思想で、保守とはヤンキー的な思想である、と考えると両者の対立について理解しやすくなるのではないかと思うので、それぞれについて論じる。 リベラル=優等生 リベラルは、個人の自由や権利を重視する思想である。個人とは、マイノリティを含めたあらゆる人々のことを指す。そのため、最近では、環境活動や多様性重視など、自由や権利が侵害されがちなマイノリティのための活動が目立 […]
先日、大阪府の商業施設にあったストリートピアノの運営が出した声明が議論を呼んだ。[1]その声明の内容は、端的に言えば、ストリートピアノは練習用ではなく、人に聞かせるものだから、ある程度弾けるようになってから弾いてくれというものだ。 この件は一見ありふれた炎上のようだが、この一連の議論は、公共の場に対して考察するのに適していると考えられる。そのため、この記事では、この議論について分析し結論を出した後 […]
『チ。 ―地球の運動について―』のアニメを観た。非常に面白く、また示唆に富んでいる話だと思う。この記事では、第1章にあたる1話から3話までの内容をまとめ、考察する。 以下、ネタバレ注意。 『チ。』第1話考察 合理的なラファウ ラファウ: 「僕の信条は、合理的に生きるだ。愛とかに代表される無為な感情や、無駄な欲望に惑わされず合理的な選択すれば、この世は快適に過ごせる」 「 […]