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2025年

  • 2025年9月19日
  • 2025年9月19日

デジタルからアナログへ。物理的な質感、手触りがもつ魅力とは?

フィルムカメラ、レコード、古着、喫茶店……。 いわゆる昭和レトロ的なものが流行った背景には、そのレトロさを画像として切り取って、SNSに上げるという極めて現代的な行為が原因としてあった。それに伴って、「エモい」という言葉も広まっていったように思える。 こうしたレトロさをSNSというデジタル空間内に転送することは、デジタル世界とアナログ世界を行き来する行為だといえるだろう。 ここには、昭和の時代にス […]

  • 2025年9月18日
  • 2025年10月16日

『変な絵』考察 なぜ焼きそばをラストシーンで食べるのか【書評】

ネタバレ注意!!   雨穴著『変な絵』は、今野優太が、米沢美羽とその父親と一緒にバーベーキューをし、美羽の父が焼きそばを作るというシーンで終わる。 このシーンは一見、事件が終わった後の平和な一幕を描いているようにみえるが、いくつかの謎がある。 なぜ、作中であまり登場していない美羽と美羽の父と一緒に、優太がバーベキューをしているシーンが最後に出てくるのか?そして、なぜ焼きそばを作るのか? […]

  • 2025年9月15日
  • 2025年9月15日

半径5メートルの法則について考える

自分の身の回りのことにしか興味をもたないことを、「自分の半径5メートルにしか関心がない」という言い方をするらしい。 この言い方では「半径5メートル」がネガティブな意味で使われているが、ポジティブな意味で使われることもある。 それが、「半径5メートルの法則」というものだ。googleのAIが以下のようにまとめている。 自分の身の回りや限られた人間関係(半径5メートル以内)から意識を広げ、その範囲を最 […]

  • 2025年9月11日
  • 2025年9月11日

子供の美容整形は正しいか—美容整形が子供にとって魅力的な理由—

最近、子供が美容整形の手術を受ける例が増えているという。 美容整形の医師によると、「整形の低年齢化がここ数年で進んでいて、小学校高学年くらいから整形を考える子どもが増えている」らしい。そして、実際に、「脱毛」、「脇のにおい」、「唇をM字の形にする」といった施術が事例としては多いという。他にも、二重整形や涙袋の形成をする人もいるとのことだ。[1] 前提として、大人が整形することは、個人の自由であると […]

  • 2025年9月8日

コンプレックスを生み出す自分の価値観を変えることはできるか?

人にはコンプレックスがある。ない人もいるかもしれないが、多くはある。そして、どうにかして、コンプレックスを克服し、解消したいと望む。 たとえば、自分の顔にコンプレックがあるとして、そのコンプレックスを解消するには、二つの方法がある。 自分の顔を変えるか、コンプレックスを感じる自分を変えるか、である。 前者は、顔にコンプレックスを感じる自分の価値観は変わっていない。変わったのは自分の顔で、コンプレッ […]

  • 2025年9月6日
  • 2025年9月6日

「誰が言うのか」が大事な理由

何かを話すときに、「誰が言うのか」が大事であるとよく言われる。 それに対して、「誰」が言うのかは大事ではない。「何」を言うのかが大事である。「誰」が言うのかを重視することは、人によって言うことを聞いたり聞かなかったりするということで、それはよくないことだ、と言われたりもする。 今回は、話をする上で、なぜ「誰が言うのか」が極めて重要であるのかの理由を論じたいと思う。   論理的内容と感情的 […]

  • 2025年9月5日
  • 2025年10月16日

『20歳の自分に伝えたい 知的生活のすゝめ』のまとめ、批評 —知性・教養の価値とは—

齋藤孝著『20歳の自分に伝えたい 知的生活のすゝめ』は、知性や教養が軽視されがちな現代において、いわゆるインテリ層に限らず、幅広い人々に、知性的に生きること、教養をもつことをすすめている。 この記事では、本書について、以下のような観点から内容をまとめ、批評を行う。 ・知的な生活とは何か? ・知的な生活の何がいいのか? ・なぜ反知性的な考えが良くないのか? ・そもそも知的になれるのか?   […]

  • 2025年8月23日
  • 2025年8月23日

根拠のない自信は必要なのか?

根拠のない自信が大事だとよく言われる。それは、本当なのか。 根拠のない自信が与えるメリットとデメリットを比較し、根拠のない自信と、自分を信用しないことの使い分けが必要であることを述べる。   根拠のない自信がなぜ必要か? 根拠がない自信とは 自信に根拠がないということは、その自信は理由もなく、無から湧いているということである。これが重要である。 新しい挑戦をするとき まず、新しいことに挑 […]

  • 2025年8月22日
  • 2025年10月16日

夏目漱石の個人主義について—『私の個人主義』を読む—

『私の個人主義』はどんな本か? 概要 『私の個人主義』は、夏目漱石が行った講演をまとめたものであるため、短く、口語調で読みやすい。 また、漱石の小噺や軽妙な語りが面白い。 反面、本題に入るまで長かったり、脱線があるため、評論として読むとじれったいかもしれない。 論の内容はシンプルでわかりやすく、腑に落ちる。現代的テーマでもある。 おすすめする人 ・漱石が好きで、漱石の語りを読みたい人 ・漱石の苦悩 […]

  • 2025年8月16日
  • 2025年8月22日

祭りの風情について考える

祭りを見た。 夜、提灯と神輿の灯りに照らされて、祭囃子の音に合わせて、法被を着た老若男女が踊る。それを、浴衣姿の人々が眺めている。 そこには、なんともいえない風情があった。その風情とは、何なのか。祭りにはなぜ風情があるのかを考える。   祭りという舞台装置 考えるにあたって、祭りというものを一つの舞台として捉える。そして、それを成立させている装置=要素に分解することで、祭りの風情を考える […]