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哲学

  • 2022年8月25日
  • 2024年5月8日

【古代ギリシア哲学7−2】ソフィストとはなにか〜プロタゴラス、ゴルギアス、アンティポン〜

はじめに 前回の記事で予告したように、今回は個々のソフィストについて紹介していく。 今回紹介するのは、ソフィストの中でも有名な人物で、プロタゴラス、ゴルギアス、アンティポンである。 ソフィストとは何かについては、こちら! ↓   徳(アレテー)とは何か さて、前回述べたように、ソフィストの教育内容は個々人によってさまざまであったが、彼らは徳(アレテー)を教えることを共通としていた。 この […]

  • 2022年8月21日
  • 2024年5月8日

【古代ギリシア哲学7−1】ソフィストとはなにか

ソフィストとは、紀元前5世紀中頃のギリシアで誕生し、後の古代ローマまでさまざまな形で続いた職業教師である。彼らは、それまでの古代ギリシアの伝統的な教育であったホメロスなどの詩に代わって、新たな事柄を青年に授業料をとって教育した。 このソフィストが特に活躍したのが、アテナイである。なぜ当時のアテナイでソフィストが流行し、活躍したのか。また、「ソフィストである」と当時みなされたソクラテスやプラトンにつ […]

  • 2022年8月17日
  • 2024年5月8日

【古代ギリシア哲学6-3】多元論者と原子論〜レウキッポスとデモクリトス〜

前回に引き続き、パルメニデスの存在論と現象世界を調停する思想であり、パルメニデス以後の哲学者の仕事の集大成として原子論というものが登場する。この思想は基本的には、エンペドクレス、アナクサゴラスの思想の延長線上にある思想で、彼らと同じく存在者の構成物質に不生不滅を認める点でのみパルメニデスを継承し、それらの物質が多数であり、運動することで宇宙が現にあるように生じたとする点でパルメニデスに反し、現象に […]

  • 2022年7月29日
  • 2024年5月8日

【古代ギリシア哲学6−2】多元論者と原子論〜アナクサゴラス〜

アナクサゴラスについて アナクサゴラスは、BC500年ごろイオニア地方で生まれ、BC456年ごろアテナイへ移住し、アテナイの有名な政治家で将軍のペリクレスと親交をもったという。プラトンの著作の対話篇にも、ソクラテスがアナクサゴラスの著作を読んだという記述があり(パイドン97c)、アテナイにおいてアナクサゴラスの思想は広く流布していた。もっとも、ソクラテスはその本を読んで失望するのだが。(この話はま […]

  • 2022年7月27日
  • 2024年5月8日

【古代ギリシア哲学6−1】多元論者と原子論〜エンペドクレス〜

思想的背景、振り返り 前回扱ったパルメニデスらエレア派が、古代ギリシア哲学に与えた影響は大きかった。それまでの哲学者は、現象を支配する根源的な原理を探求した。イオニア学派はそれを、自然の物質とし、ピタゴラスはそれを数とし、ヘラクレイトスはそれを争いとし、火を象徴とした。彼らは皆、現象世界の真のあり方、その原理、根源は何なのかという問いから出発した。それは、今、目の前にある多様な世界について、その隠 […]

  • 2022年7月19日
  • 2022年7月22日

【古代ギリシア哲学5】エレア派、パルメニデス、ゼノン〜あらぬものはありえぬ〜

今回は、ヘラクレイトスと好対照をなすパルメニデスを祖とするエレア派についてみていく。 パルメニデスはヘラクレイトスと同じように、今までの哲学者たちと異なる思想の枠組みをもつ。今までの哲学者は、万物の原理を求めた。原理はギリシア語でアルケーであり、なにかの始原、始まりの原因を意味する。つまり、今までの哲学者は、今目の前に見えている世界の根底に、目に見える世界(現象)とは異なり、その現象の原因となって […]

  • 2022年6月27日
  • 2023年2月3日

【古代ギリシア哲学4】ヘレクレイトス〜同じ河に二度と入ることはできない〜

今回は、有名な古代ギリシアの哲学者であるヘラクレイトスをみていく。ヘラクレイトスは、パルメニデスと対比されながら、その思想が後世に渡って参照され続けている哲学者だ。 そんなヘラクレイトスの考えた万物の原理とは、「火・戦い」である。この火や戦いとは一体なんなのか。以前の哲学者の原理であった、水や空気とどこが違うのか。それを紐解くと、そこには今までになかった世界観、世界の移り変わりへの捉え方がみられる […]

  • 2022年6月23日
  • 2023年11月19日

【古代ギリシア哲学3】ピタゴラス派〜輪廻転生と数学と哲学の交わり〜

前回は、最初の哲学者とされる人々であるイオニア学派を扱った。今回取り上げるのは、数学のピタゴラスの定理で有名な、ピタゴラスが開祖となったピタゴラス派だ。 ピタゴラス派について、まずはなぜ「派」というのかを軽く触れる。 次にピタゴラスの人物像、特に伝説的な逸話とピタゴラスが開祖となったピタゴラス教団について紹介する。 最後に、ピタゴラス派のもつ教義と、思想を紹介する。特に、なぜ彼らが数学を研究したの […]

  • 2022年6月19日
  • 2024年1月20日

【古代ギリシア哲学2】タレス、アナクシマンドロス、アナクシメネスのイオニア学派

この記事では、イオニア地方のミレトスで発展した思想とその思想家(タレス、アナクシマンドロス、アナクシメネス)を総称して、イオニア学派とします。これはミレトス派と同じ意味で、Ionian schoolの訳です。 前回の【古代ギリシア哲学1】で述べたように、哲学とは何かについては、議論が尽きない。しかし、哲学はいつ、誰によって始められたのかという問いについては、答えの一応の一致をみている。 それは、紀 […]

  • 2022年6月16日
  • 2023年1月22日

【古代ギリシア哲学1】哲学の始まり、哲学とは何か

哲学は古代ギリシアにおいて初めて誕生し、そこで高度な発展を遂げた。この到達点は、二千数百年たった現代でも繰り返し振り返られ続けている。哲学者と呼ばれる人間にとって、古代ギリシアの哲学は基礎的な前提知識であると同時に、批判や深化の対象として思想の尽きぬ源泉となっている。 そのような、古びることなく輝き続ける哲学の原点を探求していく。   哲学とはなにか? 哲学の始まりを問うためには、哲学と […]