マクドナルドが、紙ストローの廃止と、ストローなしで飲める新しい蓋の導入を発表した。
この件に対する人々の反応を分析することで、世の中の環境配慮やSDGsに対する感情(ポジティブかネガティブか)を考察する。
目的
今回の紙ストローの廃止と、新しい蓋の導入は、紙ストローが嫌だった人にとっては、悪くないことだろう。かつ、どうしてもストローで飲む必要がある人は、少数派であろう。ゆえに、環境配慮に肯定的な世論であれば、これに対する批判は少ないはずだ。
一方、紙ストローに対する不満・批判が相当あったように、環境配慮の名の下に、顧客満足度を犠牲にすることに対する不満が高まっている。レジ袋有料化など、金銭的な負担を強いるものもある。となると、人々は、環境配慮そのものに嫌気がさしているとも考えられる。
そこで、この件に関して、人々がどのような反応をしているのかを分析することで、環境対策への不満、あるいは敷衍して、理念や綺麗事への不満が社会にどれくらい渦巻いているのか、を分析したい。
前提情報
マクドナルドは、2025年11月19日より、リサイクルPET製のストローなしで飲める蓋に順次変更する。
新しい蓋は、飲み口の開けやすさ、飲みやすさ、液漏れ対策などをしており、3年以上かけて開発した。
この蓋の導入に伴い、紙ストローは廃止する。
その他、レジ袋をバイオマスプラスチック95%にしたり、ハッピーセットもサスティナブル素材にする。
出典:マクドナルドHP (リンク)
反応・評判
反応は、XとYouTubeのコメントから抽出。
ソース:
・マクドナルドのXの投稿 36.7M views(リンク)
・YouTube動画「マクドナルドの紙ストローがプラのフタに…」80万 views(リンク)
・YouTube動画「マクドナルドが「紙ストロー」廃止へ…11月19日からストロー不要の“新型フタ”導入」5万 views(リンク)
総じて、批判的な意見が多かった。その理由は、大きく2つに分かれる。
①ストローがないと不便である、または、ストローで飲みたい
②プラスチックのストローがダメで蓋はいいという理由が不明
環境はどうでもいいという意見もありはしたが、②の矛盾を突いている意見の方が多数だった。
結論
不満はある、だが理性的
多くの人は、この新しい蓋に対して、否定的であった。最も多い意見は、「蓋を再生プラスチックにするなら、ストローをそれにしろ」というものだっただろう。
この意見は、「環境はどうでもいいから、便利なのがいい」というものではなく、「環境に良い」かつ、「便利」ができそうなのに、なぜしないのかという批判である。
これは、多くの人々が理性的であることを示しているだろう。
つまり、現在は、完全に環境配慮を敵視し、利便性や自己利益を追求するような世論にはなっていないということだ。
環境問題そのものへの敵視の可能性
だが、今後、徐々に環境配慮やSDGsといった理念が、欺瞞や偽善扱いされ、敵視される可能性はある。
というのも、今回のマックの新しい蓋に対する、「蓋を再生プラスチックにするなら、ストローをそれにしろ」という意見は的を射ており、なぜそうしなかったのかの理由は不明である。おそらく、技術面やコストの面からしなかったのであろうが、その理由が不明であるがゆえに、根拠なくストローを悪者にしているという批判は免れないだろう。
こうした納得感の薄い環境配慮による不便さや負担は、近年いくつか見られる。
代表的なものは、レジ袋有料化だろう。これにも、実際の効果への疑問が呈されている。
このように、環境配慮の名の下に、納得感の薄い施策、かつ、人々に負担を負わせることを続けていくと、人々は徐々に、理性的判断よりも環境配慮への敵視をするようになるだろう。
綺麗事への敵視
これを抽象化すると、同意なく「善」を押し付け、負担を強いるという「綺麗事」に対する敵視・嫌気だろう。
こういった「綺麗事」への感情的な反応は、さまざまな場面で見られているし、これが現在の政治的・社会的トレンドともいえるだろう。
まとめ
マックの新しい蓋の導入という小さな出来事は、しかし、同時に、こういった世間の雰囲気を観測する試験紙になりうる。
現状、環境問題への敵視は、そこまでの規模に至ってはいない。少なくとも、多数派にはなっていないということが、推測される。
今後も、世間の動向を観測していきたい。
引用
マクドナルドHP (リンク)
マクドナルドのXの投稿 36.7M views(リンク)
YouTube動画「マクドナルドの紙ストローがプラのフタに…」80万 views(リンク)
YouTube動画「マクドナルドが「紙ストロー」廃止へ…11月19日からストロー不要の“新型フタ”導入」5万 views(リンク)

