高市氏への「支持率下げてやる」発言における、偏向報道の可能性を分析する

高市氏へ時事通信社のカメラマンらが「支持率下げてやる」や「支持率下げるような写真しか出さねえぞ」などの発言した件について、感情を排除し、客観的に分析する。[1]

 

結論:

意図の主体問題の程度可能性の度合い
意図していない=単なる愚痴・冗談大した問題じゃないありうる
記者個人問題安牌な推測
会社全体大問題否定はできない
メディア全体超大問題他の証拠がいる

 

経緯

まずこの件の経緯について。

10月7日、高市新総裁への取材を待機中の報道陣のいくつかの発言が、民放テレビ局の生配信された。

その発言は、

「支持率を下げるような写真しか出さねえぞ」*

「支持率下げてやる」*

「裏金と靖国なんかでしょ」

「靖国は譲れません」

「イヤホン付けて麻生さんから指示聞いたりして」

というような不適切な発言だった。

このなかで、上の二つ*は、時事通信社のカメラマンの発言であったと、時事通信社の社長が認め、謝罪した。

他の発言は、誰のものかは今のところ不明である。

 

分析

この件について分析する。

確実なこと

まず、この件から言える確実なことは、報道に携わる人間にも関わらず、報道の中立性を自ら放棄するような発言をすることは、明らかに不適切であり、これらの発言をした人たちは、社会的な常識が欠如している、ということである。

推測できること

次に、この件から確実には言えないが、推測できることは、以下のことである。

①:発言者には、特に思想的背景なく、不適切な愚痴や冗談を言っただけである

②:発言者は、高市氏に反対であり、そのために報道を歪めようとしている

③:発言者らが属する会社全体が、高市氏に反対であり、報道を歪めている

④:メディア全体が高市氏に反対であり、報道を歪めている

上の①〜⑤は、①から順に問題の度合いが高まる。

①単なる愚痴・冗談

第一に、発言者に思想がなく、単なる愚痴や冗談である可能性もある。待たされていた報道陣がイライラし、報道陣にあるまじき愚痴や冗談となったと考えることはできる。

②発言者個人の意図

第二に、この発言をした人間が、個人として反高市的な思想をもっていて、個人として報道を歪めようとした可能性がある。

これは、おそらく一番飛躍がなく、妥当(安牌・セーフティー)な推測だろう。

普通、相手に待たされてイライラしていたら、「いつまで待たせるんだ」とか「何やってるんだ」といった愚痴を言うだろう。いくら待たされてイラついていたとしても、本人が思想的に反高市でなければ、「支持率を下げてやる」というような愚痴がでてくることはないと思われる。

③会社全体の意図

第三に、会社全体として、反高市的な思想をもっていて、会社全体がそういう思想に誘導するために報道を歪めようとしている可能性がある。

これは、この件だけをもってしては、断定することはできないだろうが、ありうる話ではある。

なぜなら、メディアには、各社それぞれの思想的偏りがあることは周知の事実であり、社員はそういった思想のもとで活動している。そうすると、会社の思想に影響を受けることは自然なことだし、個人としても思想的にシンパシーを感じるからこそ、その会社に入ったということもありえる。

また、一個人が「支持率を下げてやる」といった大それたことを言ったことにも疑問を感じる。明らかに、一個人のみでは、支持率を下げることはできない。

今まで会社全体として、特定の思想に基づいて、支持率を変動させようとする工作を行ってきたからこそ、それに影響を受けた個人が、こういった発言をしたのだとも捉えられる。

④メディア全体の意図

第四に、メディア全体が、思想誘導するために、報道を歪めようとしている可能性についてだが、今回の件だけで、メディア全体に反高市の思想がある、あるいは、特定の思想に誘導しようと報道を歪めている、と断定することはできない。

だが、昨今、メディアの中立性に対する批判が加熱しているなかで、「メディアが偏向報道を行なっている」と主張する際の一つの例示にはなりうると思う。

 

まとめ

今回は、「支持率下げてやる」などの発言がどのような背景と可能性をもつのかを、客観的に推測した。

確かに今回の件は不適切であり、メディアそのものの疑惑を深めることにはなるが、感情的になることは避け、どこまでが飛躍のない妥当な推測なのかを見極めることが重要だろう。

 

注釈

[1]

https://www.jiji.com/jc/article?k=2025100900453&g=pol

https://www.sankei.com/article/20251009-IMHSBMHREBFDXKLMSF7LXJKRX4/