- 2025年5月21日
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なぜ思い出補正がかかるか—懐古厨を分析する—
「やっぱり音楽は昔の方がよかった」とか「アニメはあの頃が一番面白かった」といったことをよく聞く。このような昔を持ち上げる人があまりに多いせいか、「思い出補正」とか、「懐古厨」とかいった言葉があるほどである。 そこで、そもそも「思い出補正」や「懐古厨」とは一体何なのか、どうしてそうなるのか、この記事で考えてみる。 評価の仕組み 「思い出補正」や「懐古厨」は、昔を美化している。つまり、昔 […]
「やっぱり音楽は昔の方がよかった」とか「アニメはあの頃が一番面白かった」といったことをよく聞く。このような昔を持ち上げる人があまりに多いせいか、「思い出補正」とか、「懐古厨」とかいった言葉があるほどである。 そこで、そもそも「思い出補正」や「懐古厨」とは一体何なのか、どうしてそうなるのか、この記事で考えてみる。 評価の仕組み 「思い出補正」や「懐古厨」は、昔を美化している。つまり、昔 […]
『思考の整理学』の第二章について論じていく。この箇所では、アイデアの作りかたが論じられており、興味深い点が多い。 ただ、本書はエッセイのような形式になっているため、まずは内容を構造的に整理してまとめたいと思う。そして、その内容をもとに、発展的に考察をしていこうと思う。 本記事ではまず『思考の整理学』第二章を構造化し、まとめていく。 思考の整理学 posted with ヨメレバ 思考 […]
「厨二病」という言葉がある。言葉の意味は、ざっくり言えば、中学2年生ごろ、すなわち思春期ごろの独特な心理的状態で、自分は特別な存在であると過度に思ってしまうこと、そしてそれを周りを顧みずに表現してしまうことだ。それをコメディ的に誇張すれば、右手が疼いたりするわけである。 この厨二病という言葉は、様々な「症例」に対して使われるため、使い方も意味も多様になっている。 そこで、今回は、厨二病の顕著な特性 […]
『ラーメン発見伝』という漫画に、「客は情報を食ってる」というセリフがある。これは、その漫画に登場する飲食店の店主の言葉である。その経緯は、客がとある料理についての宣伝文句に乗っかり、実際にはしないはずの味をありがたがっている。つまり、客は、実際の味ではなく、情報を食っているのだと言ったことにある。 この文脈では、情報を食っているというのは、悪い意味で使われている。するはずのない味を、情報に惑わされ […]
何かをすることの目的を見出そうとすることについて、論じる。 人生のなかの目的 人生には、いくつもの目的が存在している。たとえば、空腹を満たすという目的や、お金を稼ぐといった目的である。 こうした目的は、互いにバラバラに存在するのではなく、連鎖しあっている。 たとえば、海外でコミュニケーションをとるためには、英語を上達する必要があり、英語を上達するためには、英単語を覚えなければならない […]
前回まで、何かを評価する際の他者の影響を中心に分析してきた。そこでの関心は、他者の評価に流され、他者の評価を自分の評価としてしまう心理であった。 この記事では、その応用として、「逆張り」の心理を分析する。逆張りは、一見他者の評価に流されていないようだが、実際は、他者の評価ありきの評価であることを論じる。 評価の構造 直接的評価と間接的評価 詳しくは、この記事にて論じている。 直接的評 […]
前回の記事では、何かを評価することについて分析し、他者の評価に流される理由を論じた。そこでは、自分自身で評価する直接的な評価と、別の誰かの評価によって評価する間接的な評価を分け、直接的な評価の重要性を論じた。 そう論じたものの、世の中には間接的な評価が多く存在し、それが重要な場合もある。その典型例が、芸術作品の鑑賞である。 この記事では、芸術作品の鑑賞を例にとって、間接的な評価を参考にしつつも、自 […]
最近では、レストランや映画など、あらゆるコンテンツにレビューサイトが存在する。そういったサイトは参考になるのだが、サイトのレビューに影響を受けやすくなってもいる。つまり、レビューという他者の評価に流されやすくなっているといえる。 このような他者の評価が溢れ、それに流されやすくなっている現代では、自分の意見ではなく、他者の意見で何かを評価するということさえ一般化しつつある。 この記事では、このような […]
この記事では、公共の場とは何か、公共の場がどのように変化しているのかついて考え、公共の場とテロの関係、公共の場からテロがなくなり、迷惑系が出現するメカニズムについて考える。 公共の場の変化 近年、公共の場の性質が変化している。 公共の場とは、たとえば、電車のなかや、道端などの不特定多数の互いに見知らぬ人々が多く存在する場所のことである。そして、そこにいる人々のまとまりを「集団」とここ […]
ヨシタケシンスケ著の絵本『りんごかもしれない』を読んだ。 この絵本は、絵が可愛く、発想が面白いため、子供から大人まで楽しめる。また、読み返すたびに発見があるのだ。 そんな『りんごかもしれない』を、ここでは哲学的に読んでみようと思う。 りんごかもしれない posted with ヨメレバ ヨシタケシンスケ著 Amazon 楽天ブックス 『りんごかもしれない』の内容 この絵 […]